「Sea of Stars」をクリアしたので評価とレビューを書いておきます。
Sea of Stars
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000046188.html
ジャンル:RPG
発売日:2023年8月30日
評価レビュー
メタスコア:88
私の感想評価レビュー
総合80点
音楽 | 4.5 |
グラフィック | 4.5 |
ゲームプレイ | 4.0-4.5 |
ストーリー | 4.0 |
システム | 3.5 |
簡易まとめ
スーパーファミコンのようなレトロなアートスタイルに、シンプルなシステムが遊びやすいRPGでした。フィールドの謎解き要素が多く、単なるRPGではなくアドベンチャーに近いプレイ感もありました。
制作陣に昔のRPGが好きな方が多いのか、色々な作品のオマージュのような演出もありました。特に「クロノ・トリガー」を連想させるようなシーンが印象的でした。
バトルはターン制のコマンドバトルですが、タイミングよくボタンを押すと追撃が発生したり、敵から受けるダメージを緩和したりする「ボタンアクション」が特徴です。単純ですがボスに大ダメージを与えたりして、序盤は結構楽しいです。
さらに特定の属性攻撃を使うと敵を妨害できる「ブレイク」のシステムを持っています。
ボタンアクションの方は失敗しても問題ないようなバランスになっていますが、ブレイクの方はしっかり考えてコマンドを選ばないと厳しい戦闘もあってやりごたえがあります。
強化育成のシステムはとてもシンプルです。スキルやアビリティのような特殊効果を持つカスタマイズはなく、装備とステータス強化のアクセサリーぐらいです。
MPを消費して使用する技も1キャラ4つずつしかありません。
さらに装備はストーリー進行に合わせてその都度一番強いものを拾えるようなバランスになっているので、構成を考える遊びは物足りなく感じました。
逆に言うと複雑なシステムが苦手な人に優しいバランスになっています。ストーリー重視でスムーズに遊べます。
フィールドの探索要素が多いのも特徴的です。
ちょっとした幅を越えるジャンプに始まり、崖登り、綱渡り、ワイヤー、ブロック押しなどを利用した謎解き要素が凄く多いです。
フィールドを移動するためのギミックは普通のRPGの5倍ぐらいあるので、アドベンチャーを遊んでいるのような感覚もありました。
しかし序盤はそれも楽しいのですが、中盤終盤は謎解き要素を減らして欲しいと感じることもありました。
グラフィックは統一感があり、とても丁寧に作られていました。昔のRPGにあるような典型的なロケーションも多くて楽しかったです。
音楽はクロノトリガーやゼノシリーズなど、多数のRPG音楽を作っている光田さんも参加しているというだけあって、インディーのレベルを遥かに超えていました。
ストーリーはヒロインを救う形の「恋愛要素」はありませんが、親友の為に何かをする「友情要素」がありました。
全体を通して丁寧に作られているのがよく伝わる作品で遊びやすいので、RPGをあまり遊ばない方にもオススメの一本でした。
値段はインディーにしては少し高めの設定になっていますが、クオリティはそれに比例しているので適当な設定だと感じました。
プレイ時間
クリアまで30時間、コンプリート要素まで含めて40時間でした。ストーリーの都合上、コンプリート要素まで進めるのがオススメです。
気に入ったところ
- チークスの語り
- ホイールズ(ミニゲーム)
- クロノトリガーのオマージュ
もう少し詳しく
音楽
◎曲数がめちゃくちゃ多い。昼と夜のバージョン違いがあるのですが、それらを含めて全部で120曲ぐらい?全体的に良曲揃いで飽きませんでした。
昔の印象に残りやすいBGMに比べるとマイルドな曲が多いので、頭には残りづらいですが雰囲気とマッチしていて良い気分でした。
NPCに会うための往復が面倒な「時計じかけ城」のBGMがお気に入りです。
グラフィック
◎全体を通して綺麗。色鮮やかでもありますし、世界観がよく感じられました。町の細かな部分も丁寧に描かれているので、目で見て楽しいです。
△キャラデザは微妙。途中で加入する人外の生物がいるのですがダサいです。そのキャラに限らず全体的に「海外っぽい」なと感じます。実際に海外のゲームなんですけどね。
モブキャラの方が可愛かったり、格好良かったりするので・・・。
ゲームプレイ
◯バトルでボタンアクションが決まると気持ちいい。主にムーメラン。
✕バトルの演出が長い。ボタンアクションの弊害で、雑魚戦でもスキップ出来ずに全て見る必要があるのは面倒でした。
✕バトルから逃げられない。演出が長いことに加えて逃げられないので、格下で何の旨味もない戦闘で時間を取られるのはプレイ感が非常に悪かったです。MPの自動回復もないので範囲攻撃を使うのに制限が掛かったりするのも相性最悪でした。
◯フィールドの探索要素が多い。探索を怠らなければその都度ベストな装備が揃うのは無駄がなくて良かったです。
△謎解き要素が多すぎる。序盤は楽しい要素でもあるのですが「過多」です。ただマップを歩かせることが怖いから入れているんだと思いますが、流石に多いです。分かりにくい場所に宝箱やスイッチを隠すぐらいで十分でした。
◯敵のブレイクとコンボ技と入れ替えのシステムが良かった。頭をしっかり使わないと切り抜けられない状況が生まれたり、最適な選択すると一方的に殴れたりして考えるのが楽しかったです。
✕ワープがない。時間を掛けてフィールドを歩いてもらえることを期待してですかね。遊びにくかったので設置して欲しいです。これは減点要素です。
△最初から最後まで似たようなバランス。キャラのカスタマイズ要素がほとんどないので、どこかの地点でバトルが楽になったり難しくなったりを感じにくかったです。
一定した難易度で遊べる方が好きな人もいると思うのでこれは一長一短ですね。
◎ミニゲームのホイールズが面白い。ミニゲームと言えばやっぱりボード系が一番ですね!超シビアな海中探索とは大違いも。
ストーリー
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、仲間が途中離脱する展開はあまり好みじゃありませんでした。そこまで感情移入できていない状態の早い展開なので感動もありませんでした。
「時を止める」シーンの演出は格好良かったです。トゥルーエンドと合わせて「クロノ・トリガー」のオマージュなのも良かったです。
◎チークスの語り。語り部のキャラクターがストーリーの背景を補完する内容の本を読んでくれるのですが、不気味さのある演出も相まって非常に良かったです。空想っぽい設定も世界を広げてくれました。
システム
クリアまでに1回フリーズしました。オートセーブの間隔が長いので20分ぐらいのロストでした。
最後に私が見つけたクロノトリガーのオマージュを書いておきます。
- 山はいい(何度も話しかけるとアイテムをくれるマモ)
- 最初のラスボス(顔と手の3部位のジールと似ている)
- 虹の◯◯
- クロノファージ
- 時を止めている間のすり替え
- デバッグルーム
他にもありそうです。
キャエルのあれはカエルとロボのオマージュなのかな?
名前もキャエルだし