「ハーヴェステラ」をクリアしたので評価とレビューを書いておきます。
HARVESTELLA
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000051138.html
ジャンル:生活シミュレーション / RPG
発売日:2022年11月4日
評価レビュー
メタスコア:69
私の感想評価レビュー
総合81-84点
音楽 | 4.5-5.0 |
グラフィック | 4.5 |
ゲームプレイ | 4.0-4.5 |
ストーリー | 5.0 |
システム | 3.5 |
簡易まとめ
生活シミュレーションの基本をおさえつつ、大作RPGのようなストーリーに力が入っているゲームでした。
ストーリーは「ファンタジー」のジャンルですがSF要素が強いです。私の好みともマッチしていてストーリーは非常に良かったです。
四季を司る「シーズライト」、季節の移り変わりに発生する「死季」、そして未来からやってきたという謎の少女「アリア」、世界と敵対している「魔族」など。
舞台の設定が非常に良かったです。規模が大きめの設定なのですが最初から最後までほとんど矛盾がなく綺麗にまとまっているのも良かったです。
あとはところどころ意味を考えさせられるような文章(表現)も面白かったです。
ネット通信のことを「ガラスの網」と言い換えたり、他にもたくさんあってテキストだけだとクサイ感じもしますが、音楽や演出などを含めたイベントシーンだと良いものになっていました。
話と設定はすごく良いので満点にしていますが、イベントシーンはちょっと物足りなく感じました。
全体的に引きの画が多くてボイスもないので感情が入ってきにくいです。絵が付いていないモブなどは表情も分かりません。
もっとお金が掛かっていれば(開発費を用意してもらえば?)キャラクターのサブストーリーとかも良いものになっていたんじゃないかなーと思いました。
ゲームプレイの方は畑で作物を育てる農業パートと、リアルタイムのアクションバトルの探索パートで構成されています。
農業の方は基本に忠実で必要なものが揃っています。
時間の流れはやや早めになっていて、1日にやれることを全てこなそうとするとかなり忙しいです。毎日のルーティーンができると作業感も出てきて「楽しい」とは感じないのですが、無心になれる=集中できているので辞め時が分からなくなります。
作業を進めて施設を拡張できたりするのは楽しいです。クエストなどで制限が掛かっているのもバランスが良いと思いました。
完全新規のタイトルということもあって開拓している感はすごくあるので、このジャンルが好きな方は楽しく感じると思います。
バトルはかなり優しめのリアルタイムのアクションになっています。
アクションといえばジャンプやジャスト回避を駆使したもので難しそうですが、ハーヴェステラの場合はどちらも必要とせず、敵の攻撃範囲から逃げる程度のものになっています。
ボス戦ではこの逃げるアクションも重要になってくるのですが、雑魚相手だと単純な殴り合いになるだけなのでコマンドバトルに近い感覚があります。正直雑魚戦はあまり楽しくないですがボス戦はそこそこ楽しいです。
遊びの部分は生活シミュレーションでバトルは結構淡白ですが、ストーリーに関してはRPGが好きな人なら気に入ると思うので、RPG好きの方にオススメの一本です。
生活シミュレーションが好きな人はスローライフや住民たちとのコミュニケーションを重視している方は物足りなく感じると思います。バトルの方はキャラクターを育成すれば簡単になるので気にしなくても大丈夫です。気になっていた方は買ってみましょう!
プレイ時間
クリアまではクエストと畑をサボらず遊んで50-60時間ぐらいです。しっかりしたRPGと同じぐらいのボリュームを感じました。
屋根裏部屋のトロフィーコンプリートまでは100時間ぐらいだと思います。私は裏ボスを倒してトロフィーを6割ほど埋めたところまでプレイしました。
気に入ったところ
- ストーリー
- 魚の名前とフレーバーテキスト
もう少し詳しく
音楽
◎シリアスな世界観にマッチした悲しい感じの音楽が良い。長く聞くことになる畑で流れる音楽や街の音楽もリラックスできるものでとても良かったです。
十分に満点の内容ですが、神曲と呼ばれるようなものはないので少しだけ下げています。
グラフィック
◯必要十分を満たしていて普通だと思います。くっきりすっきりしているので視認性が高いのは良いです。
△イベントシーンのカメラが遠い。というよりボイスがないので絵だけだと足りない感じです。
◎一枚絵が綺麗。主人公を除いたキャラクターとアイテムなど、典型的ではありますがどれも良い感じです。魚の絵が地味にこだわっていたりネタが仕込まれていたりするのは笑いました。「ガチコイ」や「ドラゴンクエ」など。
ゲームプレイ
◎施設の強化開拓が楽しい。クリアまで常に成長していくようなバランスも良かったです。農作業も最初は手間が掛かりますがそれがこのジャンルの醍醐味です。
◎農作業をサボったときのペナルティがない。1日にやれることを全部やるとかなり忙しいですが、畑の作業はやらなかったとしても何も進まないだけでペナルティが発生しない作りになっています。自分で制限をかければスローライフも可能になっています。
△雑魚戦が淡白。シームレスなコマンドバトルだと割り切ればあまり気にならなくなりますが、攻撃範囲まで近づいてボタンを連打するだけなので、ボス戦のブレイクのような何か一時的な強化効果が生まれるシステムがあれば、もう少し集中してプレイできたと思います。
あとはジョブのスイッチシステムがあるので、リキャストを無くしてジョブの組み合わせでシナジー効果が出るようにするなど?
◯ボス戦は面白いものもある。敵の攻撃範囲が表示されるやつは早めに消えて時間差で判定が出るやつが面白かったです。具体的にはオートマタ戦が面白かったです。
✕ボスと再戦できない。育成したキャラクターを活かすためのコンテンツがないのが残念です。クリア後は裏ボスを倒していないデータを残しておかないと強くなっても戦う相手がいません。(再戦できる方法があったらコメントで教えてください。)
✕イベントシーンの選択肢が多すぎる。主人公が喋るシーンは全てが選択肢になっているのでテンポが非常に悪いです。しかも選択肢の内容が被っているものが多々あるので、普通のテキストにして部分的に選択肢を設けた方がプレイ感は上がったと思います。
クリアまで遊べば納得できる部分もあるのですが・・・それにしても数が多いです。
ストーリー
◎舞台の設定が凄く良い(好みです)季節と季節の間に「死季」が発生するというのは農作業のシステム的にも優秀です。
◎比喩的表現がカッコいい。それだけクサイんですけど、ストーリー中だとグッと来るものがありました。
△クエストの内容が被っているものがある。記憶喪失だったり、家出だったり、かなり似ているものがありました。舞台の設定的にそれらが起こりやすい理由があれば別なんですけどね。
システム
◎クリアまで一度もフリーズせず安定していました。ロードも普通でした。
生活シミュレーションとRPGが合わさったジャンルということで「ルーンファクトリー」を想像して買いましたが、ストーリーが想像以上によくできたRPGになっていました。(イベントシーンにもっとお金が掛かっていたら絶賛だったと思います。)
NPCとのコミュニケーション要素は薄いですが、この手のジャンルが好きな方とRPGが好きな方にはオススメの一本です!完全新規のタイトルなので飛びついちゃいましょう!
バトルはあまり期待しないですが、体験版の雰囲気も曲も良かったのでプレイしてみます!
ストーリーに期待しておきます!