「超探偵事件簿 レインコード」をクリアしたので評価とレビューを書いておきます。
超探偵事件簿 レインコード
https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000057887.html
https://www.spike-chunsoft.co.jp/raincode/
ジャンル:推理アクション
発売日:2023年6月30日
評価レビュー
メタスコア:78
私の感想評価レビュー
総合80点
音楽 | 4.5 |
グラフィック | 5.0 |
ゲームプレイ | 3.5 |
ストーリー | 4.5 |
システム | 3.5 |
簡易まとめ
雨が降り続く街「カナイ区」で未解決事件を解決しながら、物語の真相に迫る「推理アクションゲーム」というジャンルですが、内容はストーリーやイベントシーンがしっかりとした骨太の推理アドベンチャーという感じでした。
「推理デスマッチ」というバトルパートで攻撃を避けたり、弾いたりといった操作を行うことがありますがアクション要素は薄いです。画面の指示に合わせてボタンを押すQTEとあまり差がないです。
「操作が簡単」という意味では良いのですが、アクション要素を期待して買われる方は注意が必要です。
今作の良いところは色々ありますが、特に良いのは相棒である「死神ちゃん」の存在です。物語にはダークな部分が結構あって、レートもCERO:D(17才以上対象)になっているのですが、死神ちゃんがそれを上手く緩和してくれています。
コミカルな動きとツッコミで長いイベントシーンでも飽きずに見ることができました。
表情も非情に豊かで、テキストの横に出るキャラアイコンの数は100種類をゆうに超えるバリエーションを持っています。これほど多くの表情や仕草が用意されているキャラクターは他のゲームでも見たことがありません。
そしてキャラアイコンが変わると3Dモデルも同じ見た目に変化するので、作るのは大変だったろうなと感じました。
そんな死神ちゃんは街では幽霊みたいな見た目をしていますが、謎迷宮(異世界)に入る際にはフルパワーモードになって、ギャルっぽくなります。
凄くかわいい見た目ですがキラキラを吐くシーンもあったりして、凄くユニークなキャラクターでした。死神ちゃんがいることで、イベントシーンは楽しい内容のものが多くて面白かったです。
ストーリーは各章ごとに起こる事件の謎を解いて行く推理もので、それぞれの繋がりは感じにくいのですが、
終盤になると街が抱えている闇が暴かれ、それまでの事件の要所に伏線があったことに気付かされるという上手い構成になっていました。
「密室殺人」や「完全犯罪」のトリックもおおよそ納得できるものになっていました。予想から大きく外れる(納得できない)ものはありませんでした。
キャラクター、ストーリー、イベントシーンは良いのですがゲームプレイの方はやや退屈な部分がありました。それは推理・解決パートにあたる謎迷宮です。
推理ゲームなのでどうしても「複数の選択肢から答えを選ぶ」ようなものになってしまうのは仕方ありませんが、お決まりの演出と説明が長いです。
しかも同じような内容の話が何度も繰り返されるので、『もう分かってるから早く進めてくれ!』となります。
- 捜査:これはどういう仕掛けなのか?
- 推理:これはこういう仕掛けだろう
- 解決:これはこういう仕掛けだ
- まとめ:これはこういう仕掛けだった
という具合に1つのトリックを3回も4回も説明されるので退屈に感じます。おそらく他の方のレビューでも「テンポが悪い」と指摘されると思います。
でもそのテンポの悪さもストーリーを進めていくと意外と慣れます。途中で投げてしまうような致命傷にはなりません。サブクエストが実はカナイ区の闇に関係していたりするので、謎迷宮を削ってサブクエストを遊ばせると良かったのかなと思いました。
ダンガンロンパシリーズのチームが作っている新規タイトルということで游んでみましたが、アドベンチャーゲームとして面白かったです!
私のようにダンガンロンパシリーズ未経験の人でも楽しめるので、アドベンチャーゲームが好きな方にオススメの一本です。CERO:Dで「ダークファンタジー」という説明がありますが、怖い内容のものではないので安心です。笑いの方が多いです。
プレイ時間
ゲーム内で表示されないので正確には分かりませんが30時間ぐらいだと思います。
収集要素は飛ばしているので、コンプリートを目指すと40時間ぐらいになると思います。
気に入ったところ
- 死神ちゃんのすべて
- メタ発言(他のゲーム用語など)
もう少し詳しく
音楽
◎アドベンチャーなので数は多くありませんがどれもシーンに合っていました。
ホラーやダーク感があるものはもっと聞いていたいぐらいでしたが、短いシーンばかりでした。
グラフィック
◎イベントシーンは十二分に綺麗でした。キャラデザも独特でありながら奇抜すぎず、可愛かったり、格好良かったり。
◎死神ちゃんの仕草や表情が非情に豊富。特定の場所に移動すると専用の動きが見れたりするので何度も驚きました!単なる背景のラーメン屋に近づくと、店の中に入って行ってラーメンを食べたりします。
あと評価には影響しませんがドーヤ地区のパイプから出る水がやたらとメタル感があるのはミスですかね?64のメタルマリオぐらいメタルです。
ゲームプレイ
◎街を自由に移動できる。このジャンルでここまでしっかり街を散策できるのは珍しいので。小さいですがサイバーパンク風の街も良かったです。
△謎迷宮のテンポが悪い。一度入ると2時間ぐらい掛かるのは流石に長いです。
△QTEが多く感じる。数は絞られているようにも感じましたが、推理デスマッチもQTEみたいなものなので。
△オート会話送りがワンテンポ遅い。今の半分ぐらいの間隔をオプションで選べると良かったです。
◎チュートリアルで死神ちゃんが合いの手を入れてくれる。些細なことですが他のゲームでも使える手法だなと関心しました。静止画とテキストだけのチュートリアルは読み飛ばしがちですが、死神ちゃんが『ここは重要だよ』とか『ご主人さまに出来るかなー?w』などとページをめくる度に合いの手を入れてくるので、分かりやすくなっていました。あとは単純に面白かったです。
ストーリー
◎終盤になるに連れて全体が繋がるような構成になっていて面白かったです。非情に細かな部分が伏線になっていたり、腑に落ちる部分も多くてよかったです。
「衝撃の展開」というほどではありませんが、核となる部分からしっかり逆算して肉付けされているので、終盤の展開もすんなり受け入れられると思います。
クリア後はストーリーの序盤やサブクエストにも「なるほど」と思う部分がいくつかありました。
◎死神ちゃんの存在。イベントシーンを明るく楽しくしてくれる最高のキャラクター、声もベストマッチでした。
システム
クリアまでフリーズはしませんでしたがロードは若干長めです。
ゲームテンポが悪い部分がありますが、急がなければ面白いアドベンチャーゲームなのでADVが好きな方にオススメです。
ラストシーンは続編が出そうな感じだったので出たらまた買って遊びます!
水の表現は開発の技術力がよく現れるとは言うけどこれはひどい