「メタファー:リファンタジオ」をクリアしたので評価とレビューを書いておきます。
メタファー:リファンタジオ
https://rpg.jp/
ジャンル:RPG
発売日:2024年10月11日
メタスコア:94
私の感想評価レビュー
総合89点
音楽 | 5.0 |
グラフィック | 4.5 |
ゲームプレイ | 4.5 |
ストーリー | 4.5 |
システム | 3.5 |
簡易まとめ
「多様性」や「人の心の弱さ」など難しいテーマをファンタジーとして非常に上手く昇華されたRPGでした。ゲームの土台はペルソナシリーズに近く、満遍なく高いクオリティで安定感がありました。
しかし完成されたシステムに慣れていると、ゲームのサイクルが見えすぎてテンポが悪いと感じるかもしれません。
メタファーはペルソナでお馴染みのカレンダーシステムで、毎日の行動に制限があります。限られた期限の中でサブクエストの消化とキャラクターを強化を自然と誘導されるので、強制感が薄れるのは良いのですが、慣れてくると繰り返しなのでテンポの悪さを感じてしまいます。
キャラクターに魅力を感じれなかったり、ストーリーが複雑に感じてしまうと、そのテンポの悪さが際立ってしまうかもしれません。
バトルはこれもアトラスでお馴染みの「プレスターン」を使ったコマンドバトルで、安定感抜群でした。難易度を上げると構成からしっかりしないと勝てないバランスで、やりごたえもあり面白いです。
育成はクラス(職業)が50種類ほどあり、それぞれが持つスキルを組み合わせて編成できるので、最初から最後まで取っ替え引っ替えで構成が変わって飽きずに遊べました。
逆に言えば、強いと思っているクラスでなかなか固定できないということでもありますが、スキル継承もあるのでなんとか我慢できる絶妙なバランスだと感じながら遊べました。
ストーリーは国王の暗殺から始まり、新王を決めるための国民総選挙で1位になることを目標として進んでいきますが
その裏で「種族の多様性」だったり、「人間の心の弱さ」だったりが説かれ、最終的には「幻想」についての話と広がっていきます。
ネタバレになるので詳しくは書けませんが、尻上がりによくなっていきます。
主人公と王子、モアやアーキタイプのように謎になっている部分の設定も面白かったです!
グラフィックはモデリングのせいかあまり良く感じませんでした。
顔絵の方は綺麗なのでギャップで見栄えが悪くなっているのかもしれません。顔絵に近いルイやガリカは3Dでも綺麗に感じます。
重要なイベントシーンではアニメがたくさん用意されているのは良かったです。
RPGに必要なものはすべて揃えていながら、どれもクオリティが高くボリュームもあるので、RPG好きの方にはオススメの一本でした!
プレイ時間
真面目にクエストを消化してクリアまで60時間でした。クエストを大幅にカットしないと縮まりにくいです。アーキタイプのレベル上げを含めても70-80時間ぐらいでコンプリートできそうです。
気に入ったところ
- ガリカのナビゲーション
- BGM
もう少し詳しく
音楽
◎全体的にダークな感じで、世界観とマッチしていて非常に良かったです。お経を読むような男声が特徴のBGMも非常にユニークで格好良かったです。満点です。
特にモア戦で流れたコーラスはストーリーと演出も相まってアゲアゲでした!セリフも格好良かったです。非常に満足しました。
グラフィック
◎アニメシーンが多い。序盤の連続でポンポン出てくるところはテンポが悪くも感じますが、世界観を補完するのに非常に役立ちました。
△キャラデザが微妙。種族が9つのもあって、それぞれの特徴や世界観を考えると正解なのかもしれませんが、やっぱり美形の方が感情移入しやすいです。(絵だけで見るとデザイン自体は悪くないようにも感じるので3Dモデルが原因?)
△モデリングが微妙。悪いとまではいきませんが、ここ数年で出ているトゥーン系のゲームはかなり良くなっているので目が肥えました。
◎アーキタイプの数だけ専用のモデルが用意されている。人物のキャラデザは微妙としましたが、アーキタイプの方はどれも良いです。演出もカッコいいです。
◎UIの動き・演出がカッコいい。
△文字が小さくて読みにくいところがある。割合としては少ないですが、アイテムやスキルの詳細はかなり小さいです。携帯機だと読めないと思います。
△イベントシーンで画面がゆらゆらする。気になって集中できないことが多かったです。
ゲームプレイ
◎プレスターンのコマンドバトルが面白い。難易度が上がるほど構成や、コマンドの順番などが重要になってきて楽しいです。
◎クラス(職業)が多い。構成の幅が広くて考えるのが面白い。稼ぎプレイをしなければ制限された中で編成することになるので戦略性もあります。あとはペルソナやメガテンで登場する用語などが出てくるのも嬉しいです。
◎準備期間があることでクエストを能動的に消化できる。キャラクターの強化にも大きく貢献しているので、クエストへの誘導はカレンダー様々です。
✕テンポが悪い。進行がカレンダーで制限されるのでプレイ時間以上に長く感じます。
△ダンジョンが殺風景で狭い。迷路のような構造で隠し通路が多い。最近はロケーションを楽しませるようなゲームも多いので、ここはこのゲームの弱みだと感じました。
隠し通路は見つけたときに嬉しいですが、窮屈な道で敵を処理しながら隅々まで探すのは楽しくないです。
△アイテムのソート機能がない。装備にはあります。
✕ダッシュで発生するブラーが視認性を落としている。移動は常に画面の中央以外がボヤける仕様なのはストレス盛り盛りでした。デメリットがあまりにも大きいのでオプションでオフにさせて欲しいです。
追記 2024-10-30
アップデートでブラーをオフに設定が追加されました!これは嬉しいです。
ストーリー
◎難しいテーマなのに設定がしっかりしている。驚かされるような展開もあって良かったです。好みではないという理由で満点になっていませんが、完成度は高いです。
あとはペルソナとメガテンを網羅しているようなファンの視点でどうなのか?というのは個人的にも気になるところです。もしペルソナとメガテンの設定を掘り下げるような、驚くべきものがあったなら加点です。
◎見た目から入りにくいキャラクターも、終盤にはしっかり仲間になっていて一緒に旅をした感じがあった。エンディングの最後も良かったです。
システム
◎PC版ですが最初から最後まで安定していました。動作も軽くてスペックの要求も低めだと思います。
王道とは一味違う本格派のRPGでクオリティが高くボリュームもあるので、RPG好きの方にオススメしたい一本です。
完全版は警戒せざるを得ませんが、DLCのような形になっていることを祈りましょう。
70時間でクリアしました
カレンダーやコミュの縛りがペルソナより緩いぶん遊びやすかったです
ストーリーや戦闘システムにはほとんど文句なし
キャラのモデリングは力の入っているキャラと工数が少なそうなキャラがはっきりしてましたねw