「ストレイチルドレン」をクリアしたので評価とレビューを書いておきます。
ストレイチルドレン
https://store-jp.nintendo.com/item/software/D70010000090346
ジャンル:RPG
発売日:2024年12月26日
メタスコア:未
私の感想評価レビュー
総合83点
音楽 | 4.5 |
グラフィック | 4.5 |
ゲームプレイ | 4.0 |
ストーリー | 4.0 |
システム | 3.5 |
簡易まとめ
舞台は帰ってこない父親が作ったとされるゲームの世界、子供を食べてしまうという怪物のような姿のオトナを救いながら、崩壊してしまった世界の秘密に迫るという一癖も二癖もある特殊なRPGです。
タイトルは「ストレイチルドレン」ですが、1997年に発売され2019年にSwitchに移植された「moon」の実質的な続編と言って差し支えのない内容でした。
moonに登場したキャラクターや世界観、moonと相互に補完しあうような部分もあるので、moonを遊ばれたことのある方は既視感やノスタルジーを感じれると思います。
しかしmoonを遊んでいないと楽しめないというわけでもなく、一風変わったRPGという感じで初めて遊ぶ人でも存分に楽しめます。
あとはインディータイトルにしては価格設定が高めになっていますが、内容やボリュームは十分それに相応しいものになっています。
私はSwitch版のmoonを低く評価していた(moonのクリア後レビュー)ので、そこまで期待していなかったのですが、今作は予想以上にしっかり作られていて、moonをもっとしっかり楽しんでいれば良かったなと少し後悔しました。
バトルは「こうげき」と「アイテム」による回復からなる通常のコマンドバトルに加えて、敵の特徴から最適な言葉を選ぶ「ことば」があります。
この言葉選びがバトルので醍醐味で、非常にユニークです。
古典的な文句からネットスラングまで様々なネタが盛り込まれているので、バトルは最初から最後まで、全ての戦闘が異なる謎解き(クイズ)になっています。
さらに言葉選びの謎解きが異なるだけでなく、敵の攻撃も1つたりとも同じものはなく、それぞれ敵の特徴を表すようなものになっています。
敵の攻撃は弾幕シューティングのように避けることができるシステムです。もうすっかり浸透した「UNDERTALE」と同じです。
ネタは豊富で、「インベーダーゲーム」や「パックマン」さらに「倉庫番」といった懐かしのゲームまでシューティングスタイルで登場します。
序盤で「Twiter」の青い鳥が弾幕として出てきたときは笑いました。
バトル以外でもアイテムショップはうぅ婆が主人のスイーツ店だったり、ネタは随所に盛り込まれていてクスッと笑えるものが多いです。
全体としては奇妙で不思議でカオスな世界観ですが、深く考えさせられるようなメッセージもあるので、ストーリーも最後まで楽しめました。
非常にユニークな作品ということで「moon」のプレイ経験に関わらず、RPG好きやインディー好きにオススメしたい一本でした。
ただし、弾幕シューティングの難易度はHPや防御力の低い序盤は特に難しいです。
発売日にツイッターで「#ストレイチルドレン」のタグを入力すると候補に「難しい」が最初に出てくるぐらいには皆さん苦戦していたようなので、今後アップデートで調整されるかもですね。
プレイ時間
クリアまで30-35時間が目安です。攻略を見るともう少し短縮できると思います。弾幕シューティングが苦手だと逆にもっと時間が掛かると思います。
丁寧に進めましたがコンプリートできませんでした。2周した場合のコンプリートまでは40-50時間ぐらいだと思います。
気に入ったところ
- 世界観やノスタルジーな雰囲気
もう少し詳しく
音楽
◎全体的に優しい雰囲気の音楽で、どこか懐かしさや哀愁も感じて非常に良かったです。
通常の戦闘BGMも聞き飽きないもので良かったです。ボス戦のBGMはもっと尖ったものを期待していました。
◎テキスト音声も良かったです。特に最初のボスのカカシなどに使われているオトナの声が悲しい感じで・・・。
◯カオスなBGMがある。モーリ、モーリ、モーリモーリ♪ ピチピチチャプチャプジャッジャ♪
グラフィック
◎レトロ風の表現が設定とマッチしていて良かったです。荒いようで視認性も高いです。画質だけでなくロケーションからもレトロゲームの懐かしさを感じられて非常に良かったです。
◯エンカウントの演出。いきなり地面に穴が空いて落ちる、落とし穴のような表現なのですが何度もドキッとさせられました。背景も地中になっていたりするので、画面が遷移することの納得感が得られるというか、なんか良いですね。
△主人公の歩きモーションが滑らか過ぎる。他と比べて浮いている感じがするので違和感がありました。
ゲームプレイ
◎戦闘の弾幕シューティングが毎回異なる。1つ1つにしっかりとネタがって、数も多いので非常に良かったです。キャラクターの容姿や設定、テキストなども含めてあれだけ用意するのは大変だったと思います。
◎moonを継承する世界観。moonのゲーム性は好きではない(今遊ぶのは仕様的に辛い)のですが、雰囲気だったり世界観は好きだったので、今回も良かったです。
◎テキストが面白い。毒があったり、笑いがあったり、感動があったりと色んなオブジェクトを調べて回るのが楽しいです。小さいネタもかなり多いです。
△敗北のペナルティが大きい。セーブポイントが少なくて負けると同じ状態に戻るまで時間が掛かります。一瞬でリトライできる最近のゲームからするとペナルティは大きく感じると思います。テキスト送りが速くなればいくらか緩和できると思います。
△序盤の難易度が高い。全体的に「やや難しい」難易度のゲームでそれは良いと思いますが、序盤は慣れていない内から結構難しく感じたので敵の攻撃力を下げるか、やくそうのキラキラを増やした方がよいかも?
ラストバトルは何度か挑んで達成感が得られるようなちょうどいい塩梅でした。
ストーリー
不思議で奇妙な世界観ですがカオス一辺倒ではなく、「帰ってこない父親を探す」という目的から、「父親が居なくなった理由」までしっかりとしたストーリーがありました。
あとはmoonに関連する話やオブジェクトがたくさん出てくるのも魅力です。
画像の石板などはmoonのトゥルーエンドで出てきた石板を思わせるもので、それが最初に出てくるのでつまり・・・と、両方遊んで考察するのも楽しいと思います。
システム
△クラッシュしなかったものの強烈な処理落ちが発生するシーンが1ヶ所あります。
△身動きが取れなくなってソフトロックが掛かる場所がある。ボフボフの沼に入ってすぐのヤスヨがいるセーブポイントです。丸太に座って上側に移動すると挟まって動けなくなります。セーブ直後なのですぐやり直せましたが焦りました。
初報の予定よりも1年遅れで発売されたのでどうかなーと思っていましたが、時間を掛けるのも納得なぐらいしっかり作られていて良い方向に裏切られました。
まずmoonが好きな方はマストバイです。インディー好きの方にもオススメです。
よくまあこんなクソゲーを肯定できたわな。
こんな詐欺ゲームにいいねして、あらたな被害者を増やそうとしてる時点で同罪。
これのどこがおもしろいんだよ。
1ターンで倒せる敵を20ターン以上かけて正解探させるクソゲーだぞ。