発売から1ヶ月以上経ってクリアされた方も多くなってきた頃かと思うので、ストーリーのクリア後考察を書いてみます。
ネタバレがあるのでまだ途中の方は注意してください。
今回はストーリーのおさらいと見逃しがちな部分の補足を多めに、順を追って書いていきます。(勝手な想像、考察を書いている部分もあるので上手く汲み取って下さい。)
ストーリーのあらまし
まずはオリジナル版とDEでどのようにストーリーが展開されていったのかをざっくり確認しておきましょう。
オリジナル版では、地球の消滅→ミラへ→グロウスと遭遇→ラオが裏切り→セントラルライフで最終決戦→勝利したもののセントラルライフは既に破壊されていたわEND
という流れでした。
DE版では消滅現象が発生し→ゴーストが襲来→アルとアレスさらにヴォイドが登場→浮遊大陸が出現し→ミラ世界が消滅→別の世界へ転移し新たな世界へEND
という流れでした。
追加ストーリーでは過去についても語られ、宇宙の深淵なるものまで出てきました。
並行世界と合わせてどちらも柔軟性があることなので、今後の展開は可能性が無限大です。
と、ここまでは皆さん大丈夫ですかね?女キャラの胸や尻ばかり追いかけて何も分かってなかったスケベノポンはクイアラタメも!(そこもゼノの魅力ではありますが)
ここからはもう少し詳しく流れを追っていきます。
地球が消滅した本当の理由
物語は謎の異星人同士のドンパチに巻き決まれた地球は、その理由も知らされないまま破壊され、故郷を追われた移民船団は2年間宇宙を彷徨ったあと、惑星ミラに不時着したというところから始まります。
オリジナル版では、このドンパチを起こした1つの勢力が「グロウス」と呼ばれる犯罪結社であり、グロウスはサマールの民が作った合成生命体であることが明らかになっていました。
地球人はサマールの民の末裔であり、その地球人の身体にもグロウスを止める非常停止キーの役割があったので、それを脅威に感じたグロウスは地球人の身体を恐れていました。
と、グロウスが地球人を恐れる理由は分かっていたのですが、地球を襲った理由まではハッキリしていませんでした。怖いのであれば隠れていれば良いような気もしますよね。
ルクザールは地球人のことを「未開の原始民族」と言っていたぐらいなので、遠くにいれば脅威にはならなかったはず。
グロウスが地球を襲った理由
追加ストーリーを進めるとグロウスが地球を襲った理由は「アレス」にあることが判明します。アレスは元々「ヴォイド」というサマールの天才により創られたもので、そのヴォイドはアレスを取り戻そうとしていました。
ヴォイドは最初、エルマさんの母星にあったアレスを狙いますが、突如「消失現象」と呼ばれる全てを無にしてしまう現象が発生し、そこから「ゴースト」と呼ばれるどちらにも敵対する第三勢力が出現しました。
オリジナル版では不明だった、地球でドンパチを始めた2つ目の勢力がこのゴーストであることも追加ストーリーでは判明します。
母星が破壊される運命を悟ったエルマ星は(エルマ星の人々は)、同じくサマールの末裔がいる地球へとアレスとエルマさんを送り出しました。
そうなるとアレスを求めていたヴォイドもグロウスを引き連れて地球へ行くこととなり、結果としてアレスを奪うために地球を襲うことになりました。
地球が消滅した本当の理由
グロウスが地球を襲った理由がアレスにあることは分かりましたが、地球を消滅させたのはグロウスではありませんでした。地球を消滅させたのは2つ目の勢力のゴーストです。
ヴォイドとアレスが現れた場所には何故かゴーストが出現し、そこは宇宙(世界)ごと破壊されます。
「なぜ破壊されることが決まっているのか?」についてはエルマさん曰く「因果(何も分かっていない)」とのことなので考察が必要です。
ということで地球が消滅した本当の理由はヴォイドとアレスが現れたことが原因でした。
地球の消滅からミラ落着までに起こったこと
オリジナル版では、地球消滅後は宇宙を2年間彷徨ったあと、謎の異星人の追手に見つかり襲撃を受け、航行能力を失いミラに不時着したとされていました。
ミラで再びグロウスと遭遇することや、複数の異星人が存在して普通に会話できることなど、ミラには何か不思議があって地球人も引き寄せられたのではないか?と。
オリジナル版では「ミラは不思議だな~」で終わったのですが、追加ストーリーでは元の地球があった世界とミラのある世界が別であることが分かり、平行世界の存在が確認されます。
それと同時に元の地球があった世界は消滅してしまったことも明かされます。
とんでもない事実ですが、つまりそれは白鯨とクルーは世界を渡った(転移した)ことにもなります。
白鯨にそのような機能は無く、誰も知らなかったことなのでどのようにして世界を渡ったのか?というのが気になるところ。
世界を渡るには(転移するには)
アルが言うには世界からの脱出(転移)にはこれらの4つが必要だそうです。
- アレス
- コア
- アル
- タイミング
しかし上の3つは膨大なエネルギーを生み出す手段であって、条件ではないということがポイントです。条件としては時空を歪ませるほどのエネルギーとタイミングです。
白鯨が地球からミラへ渡れたのは、地球消滅に伴う膨大なエネルギーの放出、そして偶然によるタイミングの一致でした。
地球消滅が結果としてミラへの転移に繋がることは分かりましたが、「宇宙を漂っていた2年間」と「ミラにいたグロウス」のことについても考えてみましょう。
白鯨の転移は1回だけ?
まずグロウスは地球消滅と同時にミラへ転移したことがゲーティアの発言から想像できます。グロウスが地球人よりも先にミラに来ていたことは先住民も言っていたので確かなことなんでしょう。
しかし地球人も地球消滅と同時にミラ世界に転移したかどうかは定かではありません。
このように地球消滅後にミラ世界ではない別世界の宇宙を漂っていた可能性があります。
そこで再びゴーストに見つかり、アレスが狭間の世界へ行くことになった時空の歪みで白鯨はミラ世界へ行ったと。
もしこのパターンだったとしてもここでは何も起こっていないので正直どちらでもよいことなんですが、「ゴーストに襲われた直後にミラに不時着」のイメージはこっちの方がしやすいと思います。
居住できそうな星(ミラ)が近くにあることが分かった状態で、そこに向かっていた感じではなかったですからね。
2回転移した方が、2年間宇宙を彷徨ったあとにミラが突然現れたというイメージに合います。
そういうことで地球消滅後は世界が消滅し、1回以上は白鯨も世界を渡ったということでした。
セントラルライフ無しでも生きていられた理由
「B.B.の姿は本当に生きている状態なのか?」というラオの思いは置いといて、
ミラ落着時にはセントラルライフの機能は失われていた!ならどうやって私たちは活動できているというのだ?!という最大の謎を残したところでオリジナル版は終わりました。
追加ストーリーでこの謎の答えは出たものの、完全に理解できるものではありませんでした。
地球が存在する世界、さらにその外側には全宇宙のすべての意識が蓄積された深淵があり、もっと大きな「システム」がセントラルライフの役割を果たしていたと。
地球人はセントラルライフからB.B.へと意識を送っているつもりでしたが、実はそんなことはなくて、元からこの深淵からB.B.へと意識が送られていた可能性
そしてB.B.のようなデク人形ではない生身の肉体にも、この深淵から意識が送られていたのではないかと。
そしてその意識こそが「魂」であると・・・までは言われていませんが、考えてしまいますよね。
ちなみに深淵の周りにある棒のような物体はゼノブレイド3のコレクターズエディションに付いてきたアートワークスの256ページに別の姿で描かれています。
ヴォイドの正体
オリジナル版では「あの方」と呼ばれているだけで謎に包まれていたヴォイドですが、その正体は古代のサマール人で並外れた天才でした。ヴォイドはゲートを研究し、ゲートの力を利用したコアを持つアレスを創った人物でもありました。
しかしアレスを創った結果、ゴーストが呼び起こされたとしてヴォイドの意識は狭間の世界の監獄へと封じられることになります。
封じられたのが「意識」であることや、「サマール(ヴォイドだけ?)は不滅の存在」ということから、古代サマールは宇宙の深淵についてもずっと多くのことを知っていたと想像できますね。
不滅についてはヴォイドが生まれた場面の回想がやたらと荘厳な雰囲気だったので、これは単に人が生まれたのではなく、もしかしたら意識を再び肉体に戻すような蘇りを行った場面なのかもと想像しました。
ヴォイドの本性
ミラに現れたヴォイドは「死を知りたい」ということを何度も言っていました。
それは意識の監獄にいる間からの願い(欲望)で、監獄を出たあとは殺戮をもって他者の死から死を知ろうとしました。
しかし何度繰り返してもヴォイドは死を知ることが出来ませんでした。
ヴォイドは
- 自分の行動は必然により自動で行われること
- 感情がないので理解もない
- 死とは存在の消失なのか
などと自分が死を知ることができない理由を色々と並び立てるのですが、ゴーストに追われることで死に対する恐怖には本能的に気づいました。(アルが見た記憶)
もっと言えば意識の監獄に封印された時点で、ヴォイドはそれを理解していたのかもしれません。
ヴォイドは死を知りたいという理由から殺戮(闘争)を繰り返したと言っていましたが、その本性は自分を排除しようとしたサマールへの強い恨みから、サマールを狙って殺戮を繰り返していたのではないかと。(ここは想像です)
そうであるならアレスをエルマ星から地球へ送らなかったとしても、いずれはヴォイドが恨みをもってサマールの末裔を根絶やしに地球へ来たかもしれません。これなら地球に来たエルマさんは全然悪いことにはなりませんし、最善を選んでいたことにも。
主人公が記憶喪失だった理由
主人公が記憶喪失であることはオリジナル版の最初から言われていることで、それはストーリーやオンライン要素にとって都合がよいからという理由でその設定なのかな?と考えるにとどまるしかありませんでした。
追加ストーリーでもアルから記憶喪失のことを聞かれたりしたので、やはりきちんとした理由があるのか?と期待しましたが結局はそれが語られることなく終わりました。
なのでハッキリとした答えはないのですが、ラストの流れを見て主人公こそが「英雄」であると感じた人は多いと思います。
第十三章後編のタイトルが「英雄」であったり、アルが主人公のことを「未来のヒーロー」と呼んだりすることからもそれを匂わせるような意図があったはずです。
またアルは、主人公は自分が倒れたとしても「未来を託すことができる存在」だとも言っています。
未来を託すといえば「新たなる未来」でレックスたちもそのようなことを言って別れました。


未来を託されたのはリクを除いた六氏族の面々でこの並びだったので、像にされなかった七人目はリクであると思っていましたが、クロスDEをクリアしたあとではその考えも変わりました。
七人目はプレイヤーこと、つまり遊んでいる自分自身であったと。
メタではありますが、主人公に入っているのがプレイヤーという設定であれば記憶喪失で何も知らないというのも納得です。また「意志」の話にも色々と繋がりそうです。
Xが持つ本当の意味
「X」はXenobladeXのX(クロス)です。
ナンバリングではなく「X」と付けられている意味は、今作にオンライン要素があって他のプレイヤーと「繋がる」ことの意味を表している。
もしくはストーリーで多様な種族と「交わる」ことを表してのXなのかなーと考えていたのですが、追加ストーリーをクリアしたあとではその考えも変わりました。
もちろん「繋がる」や「交わる」の意味もあるのかもしれませんが、本当は「点」を表しているのではないかと。
点とはもちろん世界の「結節点」のことであり、すべての意識が集まる「宇宙の深淵」であり、第十二章のタイトルの「魂の在所」であると。
これがオリジナル版が出た10年前には既に組み込まれていたとすれば、やっぱりソーカントクはトンデモナイです!
ということで今回はこれぐらいにしておきます。世界の深淵に何があってこれからどうなるのか?という話は色々広げられるのですが、ギアスとサーガの話が多くなるので機を見てまた考えます。(コメントでは気にせず皆さんの考察を書いてもらえると私は嬉しいです。)
今回のことで明らかにストーリーと逆のことだったり、抜けている部分があればまたコメントで補足をお願いします。
話の流れから考えてプロットとしては10年前にある程度完成していたのではないかと個人的には考えてます。ただ色々な不都合があってDLCにはならず今回123を経て多少脚色しつつ出来上がったのではないかと思っています。
魂のありかについてはストーリーでも触れられていましたがセントラルライフがたまたま世界の摂理と近い仕組みで作られたからたまたまそちらと繋がってライフが壊れても大丈夫だったみたいな?Microsoftのエクセルで家電量販店に売ってる安物エクセルのデータを見ようとしたらたまたまエラーが出ずに見れたみたいな